司法試験受験生のブログ。H25法学部→H29法科大学院→H30予備試験論文合格→H31司法試験へ

法律書、基本書及び演習書の書評、論証例の紹介、その他おすすめの本の紹介等、法学部生に役立つ情報を発信しています

【わかりやすい】罪数処理の考え方・書き方【まとめノート大公開】

こんにちは。

 

 

今回は

 

 

なんと

 

直前にこれさえ見直させば、罪数処理が出来るようなまとめ表を大公開します

 

私は試験の直前に毎回見直しています。

 

 

それではどうぞご覧ください。

 

 

目次

 

罪数論 一覧

 

類型

罪数

処断数

説明

具体例

来的一罪

単純一罪

一罪

一罪処断

一個の行為が一個の構成要件に該当する場合

 

法条競合

一罪

一罪処断

一個の行為が複数の構成要件に該当するように見える場合

・  業務上横領罪と横領罪(特別関係)

・  殺人罪と殺人未遂罪(補充関係)

・  業務上横領と背任罪(択一関係)

包括一罪

一罪

一罪処断

一個または数個の行為を包括して一個の構成要件で評価

・  A宅に放火したところ、BC宅も全焼→公共の危険という一個の法益侵害→放火罪一罪

・  Aに発砲し、衣服損傷とAの死という二つの法益侵害が発生した→衣服損傷は主たる法益に通常随伴するもの→殺人罪一罪

・  Aを殺害しようと4ヶ月間毒殺を5回試みたが失敗したので、刺殺した→時間的近接性は全くないがAを殺すという一個の意思決定によるもの→殺人罪一罪

・  盗品を運搬し、保管した→罪名はなんでも良い。この場合は盗品保管罪一罪とすれば良い※「等品等関与罪」は×。これは学問上の言葉

・  包丁を購入して、Aを殺害→殺人予備は共罰的事前行為

・  窃盗犯人が盗品を保管→不可罰的事後行為

・  窃盗犯人が盗品を破壊→共罰的事後行為

・  一項詐欺罪と二項強盗→混合的包括一罪

数罪

科刑上一罪

観念的競合

数罪

一罪処断

行為の一個性に着目して科刑上一罪扱い(法的評価を離れ社会通念上1個の行為と評価される

・  無免許運転と酒酔い運転(線と線)→重い方一罪

・  救護義務違反と報告義務違反(点と点)→重い方一罪

・  一個の幇助で複数の正犯

牽連犯

数罪

一罪処断

行為の牽連性に着目し科刑上一罪(罪質上通例手段結果の関係

・  住居侵入罪と窃盗罪

・  文書偽造と偽造文書行使罪

・  身代金目的階取罪と身代金要求 etc

併合罪

数罪

数罪処断

数罪であるが一定程度まとめて処分

・  酒酔運転と自動車運転過失致傷∵線と点

・  甲地点と乙地点での速度違反∵重なりなし

単純数罪

数罪

数罪処断

犯罪の個数に応じて処断する

 

 まずは、罪数処理のまとめ表になります。これは、私が基本書や予備校本をもとに作成したものになります。すべてではありませんが、重要なものは網羅していると考えています。

もっとも、受験生が作成したにすぎませんから、間違いを含んでいるかもしれないということに留意してください。

利用は、自己責任でお願いします。

罪数検討手順

1.        罪数が問題になったときは、まず(本来的)一罪(単純一罪、法条競合、包括一罪)が成立するか検討する

2.         (本来的)一罪が成立しないときは、複数の犯罪が成立しているので、「数罪」として、①科刑上一罪(観念的競合、牽連犯)となるかを検討し、それに該当すれば一罪分の科刑をすることになるが、それに該当しない場合には、②併合罪として刑の加重することになる。

4.         最後に③かすがい現象の検討をする

 これは処理手順ですね。罪数処理をする際の思考フローです。

牽連犯 一覧表

  • 肯定例

    否定例

    ・  住居侵入罪と窃盗罪、強盗罪、強姦罪殺人罪、傷害罪、放火罪

    ・  文書偽造罪と偽造文書行使罪

    ・  偽造文書行使罪と詐欺罪

    ・  身代金目的拐取罪と要求罪

    ・  保険金目的の放火罪と詐欺罪

    ・  殺人罪死体遺棄

    ・  監禁罪と傷害罪

    ・  監禁罪と恐喝罪

    ・  監禁罪と強姦致傷

    ・  監禁罪と身代金目的拐取罪、身代金要求

※これ以外にもある 見つけたら付け加えること

 

牽連犯の処理はよく悩みますね。納得できないものもありますよね。これは覚えるしかありません。肯定例と否定例を頭に叩き込んでください。

 

罪数論上の重要判例

横領物の横領

 

従来、第二の横領は「不可罰的事後行為」としていいたが、これを「共罰的事後行為」に変更した。

第一行為とは別個の所有権侵害を観念することができる

覚せい剤取引強盗殺人未遂事件

混合的包括一罪

 

これらは、罪数論上の重要判例でもあります。罪数処理という視点でもう一度判例を見直しておきましょう。 

かすがい現象の処理(加点事由)

<論述例>

 このようにかすがい現象が成立することで、科刑上一罪として処断されることになるが、かすがいとなる犯罪が存在しない場合との不均衡は、量刑において考慮すれば十分である

 

これは、加点要素だと思います。書けなくても良いですが、書けると加点される

だろうし、抜け目がない答案となります。

最後に

罪数処理は、ちょっと勉強すれば確実に点を稼げる分野です。一方で、多くの受験生が直感で処理しているのではないでしょうか。受験生にとっては、コスパの良い分野と言えそうです。

あと一応、参照した基本書類を紹介しておきます(調べ物をするときは、この三冊をチェックしています)。

 

『択一六法』

『基本刑法』

基本刑法I―総論[第2版]
基本刑法I―総論[第2版]
posted with amazlet at 18.07.29
大塚 裕史 十河 太朗 塩谷 毅 豊田 兼彦
日本評論社
売り上げランキング: 23,985

『刑法(山口厚

刑法 第3版
刑法 第3版
posted with amazlet at 18.07.29
山口 厚
有斐閣
売り上げランキング: 124,730

択一六法に関しては、また記事にしたいと思っています。

かなりお気に入りの予備校教材です。

 

【こんな記事も買いています】

collegekunchannel.hatenablog.jp

collegekunchannel.hatenablog.jp