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【予備試験】法律実務基礎科目(民事) まとめノート公開 第一回

こんにちは。

 

 

今日も暑いですが、司法試験受験生たる者休む時間はありません。

私はクーラーの効いているロースクールの自習室に籠って勉強をしています。

自習室を自由に利用できるのは本当に有難いです。

 

 

さて、私は先日司法試験予備試験を受験して参りました。その日もものすごい暑さでした。過酷な受験でありました。結果はひどい出来でした。F答案連発でしょうか。

 

 

とはいえ、どこかで合格しているんじゃないかと思ってたりしますね。

 

 

 

過酷な状況下で自分の力を出し切ったつもりではいるので、それなりの結果であることを期待してしまいます。

 

 

 

また、再現答案を作成したら、本ブログでも公開したいと思います。

 

 

さて、今回は、予備試験実務基礎科目に向けて、私がまとめたノートの一部を公開したいと思います。

 

 

需要があれば、さらに公開することも考えています。

 

第一回は、所有権に基づく不動産明渡請求訴訟のまとめノートを公開します。

 

1.請求の趣旨

 

被告は、原告に対し、甲土地を明渡せ。

 

2.訴訟物

 

所有権に基づく返還請求権としての土地明渡請求権 1個

 

<物権的請求権の種類>

物権的返還請求権:占有を喪失することで所有権の実現を侵害されている場合に、所有権者が占有者に対して、目的物の返還を請求できる=占有による妨害

物権的妨害排除請求権:占有は喪失していないがそれ以外の方法で物権を侵害されている場合に、物権者が侵害者に対して、その妨害の除去を請求できる=占有以外による妨害

物権的妨害予防請求権:物権の侵害が生じるおそれが高い場合に、所有権者が侵害を行う危険のある者に対して、その妨害の予防を請求する

 

3.請求原因

 

①原告が甲土地を所有していること

②被告が甲土地を占有していること

 

 

4. 説明例

 

民事実務基礎科目では、請求原因事実がなぜそうなのかの説明が求められます。ここでは、説明例を載せています。

 

以下コピペです。

 

 

 実体法上の要件としては、③被告に占有権限がないことが必要であるが、所有権は排他的な権利であるから、占有の事実があれば、それだけで所有権に基づく返還請求権が発生する。また、188条は適法な占有を推定する規定ではあるが、権利の変動にはついては適用されない。(判例は「占有権限を主張する場合には、占有者がその権限の立証責任を負い、本条を援用して自己の権限を所有者に対抗することはできない。」とする)つまり、YはXから賃借を受けたなどの占有権限を主張する場合、自己の占有権限の前主(X)を適法な権利者と認めて、そこから権利を取得した旨を主張しているため、権利変動の問題である。従って、188上の適用はない。従って、③は被告が主張立証責任を負うべきであり、原告は主張しなくて良い

 

 

 ①について

(物権的請求権は妨害状態がある限り不断に発生し、かつ、絶えず消滅し続けるから、)本来であれば、事実審の口頭弁論終結時において所有している必要がある。しかし、①現在の原告所有を立証することは困難であり、②一旦取得した所有権は、喪失事由が発生しない限り、現在もその者に帰属していると扱われる(権利の継続性の原則)。よって、実際は過去のある時点における所有権を主張すれば足りる。具体的には、「所有」は法的評価であるため、過去における所有権の取得原因事実を主張立証すれば良い。また、「所有」は日常的概念であるから権利自白が認められており、実際に権利自白がよく用いられている。本件では〇〇日に権利自白が成立しているので、それ以後の所有権取得原因事実を適時すれば良い。

 

 

②について

 上述のように物権的請求権は、絶えず発生して、かつ絶えず消滅するから、現在の被告占有が必要である(現占有説)。占有は、事実的概念であるが、180条の「所持」や代理占有の有無は観念化している。つまり、「占有」という概念は、事実概念でありながら相当程度観念化しており、抽象度の高い概括的事実である。そこで、争いがある場合は、180条所定の所持の具体的事実、代理占有の場合は181条所定の成立要件に該当する事実を摘示し、争いがない場合は、占有に自白があるため、被告が占有していることを摘示する必要がある。

 

5.実務基礎科目おすすめ教材

 

(1)『分析本』

過去問対策は、過去問答練と再現答案の分析から始めるべきです。合格答案の水準をまず確かめなくては、勉強の計画を立てられないからです。

 

辰巳の分析本では、超上位答案(1桁台)の再現答案、A評価の再現答案数通、C評価の再現答案も掲載されています。

 

合格答案の共通点や、C評価とA答案の相違点を分析することで、求められる答案がわかるようになってきます。

 

このような再現答案の分析を通して、合格レベルの水準の相場がわかっていれば、試験本番で、冷静に答案を作成することができます。

 

僕は、直近三年分を分析本、それ以前は、法学書院の解説本を購入して、対策しました。

 

(2)法学書院『予備論文式問題と解説』

 

解説の質は、解説者にとってまちまちですが、わかりやすいと感じました。

 

また、分析本をすべての年度で揃えるのは、経済的に難しいと思います。

 

 

とりあえず、過去問を潰したいという方には、おすすめです。

 

(3)『民事裁判実務の基礎』 入門編・応用編

 

 

これは本当に役に立ちました。本当にオススメの2冊です。

 

これを通読すれば、要件事実はもちろん、民法の力を底上げすることができます。

 

 

文章自体も大変読みやすく、気合を出せば、1日で通読することができると思います。

 

 

私の場合は、この本のわかりやすさに惚れ込み、2、3日はこの本だけ読んでましたね。笑 

 

本書を通読すれば、間違いなく民法の力がつきます。

 

 

また、事実認定及び法曹倫理も学ぶことができます。明らかに予備試験対策のために尽くされた本と言っていいでしょう。

 

 

 

余裕がある人は、応用編も読んでください。

 

 

細かめの要件事実の解説と問題演習をすることができます。