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平成29年度阪大ロー【再現答案・行政法】

ロー入試の再現答案を公開します。

 

以下は、阪大ロー入試の再現答案です。間違いだらけですが、参考にしてみてください。

 

第一 意見陳述の機会

 Xは事業停止命令処分を受けている。そして、道路運送法第90条によると、業務の停止命令をしようとするときは行政手続法が規定する意見陳述のための手続きの区分に関わらず、聴聞を行わなければならないとしている。しかし、Xは、弁明の機会の付与は受けているが、聴聞の機会は受けていない。そこで、かかる処置は道路運送法第90条に反しないか。

 道路運送法第90条が事業停止命令処分の際に聴聞の実施を義務付けた趣旨は、事業停止命令処分によって最大6ヶ月の間、事業を行うことができなくなる点で、事業者にとっての不利益が重大だからである。 したがって、仮に処分内容が弁明の機会の付与後に変更になったとしても、変更後の処分が聴聞の実施が必要となるものであるならば、聴聞を実施しなければならない。 Xは、聴聞の実施が必要となる事業停止命令処分を受けているが、聴聞の機会を受けていない。 よって、かかる処置は第90条に反する。

第二 理由付記

 行政手続法14条1項は理由付記を義務付けている。本件では、「貴社の法令違反行為はいずれも道路運送法40条1号に該当するため」という理由を付している。かかる理由付記は14条が規定する理由付記として認められるか。  

 行政手続法14条1項本文の趣旨は、名宛人に直接義務を課しまたは、権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えることにある。  

 したがって、理由付記の程度しては、いかなる事実関係に基づきいかなる法規をどのように適用して当該処分がなされたのかを、処分の名宛人においてその記載自体から了知しうるものでなければならない。そして、同程度の理由の提示すべきかは、審査基準の公表の有無、内容を考慮して決定すべきである。  

 本件理由付記から、法40条が適用されたことは明示されているが、具体的にどの行為が法令違反行為に該当したのかが分からない。確かに、本件では、法令違反行為の種類や数などに応じて、法40条の処分の内容が詳細に記された本件基準が公表されている。しかし、複数ある法令違反行為のうちどれに該当するのかは依然分からない。  

 したがって、本件処分は14条が定める理由提示の要件を欠いた違法な処分である。

最後に

今年は、試験時間が短くなったこともあって、事例はかなり短いものになりました。典型論点を論じることができれば、合格答案だと思います。

 

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